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円形脱毛症

ストレスが原因?!
繰り返す円形脱毛症とは

円形脱毛症とは

円形脱毛症とは円形脱毛症とは、主に頭部に、円型・楕円形の脱毛が認められる病気です。10円玉サイズのものもあれば、頭部全体に広がるもの、眉毛・まつ毛にまで広がるものなど、その症状の現れ方はさまざまです。
原因としては、自己免疫の異常、アトピー素因、ストレス、遺伝的要因、出産後の女性ホルモンのバランスの変化などが指摘されていますが、未だ完全には解明されていません。

円形脱毛症ってどのくらいの期間で抜ける!?

円形脱毛症の脱毛のスピードは、人によって大きく異なります。
ある日手櫛をかけたらごっそり抜けたという場合もあれば、「抜け毛が増えたかな」と感じる日々が続き、気づいた時には円形・楕円形のくっきりした脱毛部ができていたという場合もあります。
早期発見・早期治療が重要ですので、抜け毛の多さが気になった場合には、お気軽に当院にご相談ください。

円形脱毛症の特徴

特徴① 円形・楕円形の頭部脱毛

典型例では、頭部で円形または楕円形の脱毛が認められます。
ただし、症例によっては頭部全体、眉毛、まつ毛、髭、全身のあらゆる毛が抜けることもあります。

特徴② 境界が明瞭

通常、脱毛した部位とそのまわりの部位の境目が明瞭です。「少し薄くなっている」という感じではなく、「ごっそり抜けている」という脱毛です。

特徴③ 見た目の問題が
ストレスとなる

円形脱毛症になった方のほとんどが、その症状にひどくお悩みになられます。ストレスは円型脱毛症の原因の1つに指摘されているため、そのためにさらに脱毛が進むという悪循環に陥るおそれがあります。

円形脱毛症の病因、病態

円形脱毛症は毛を作る毛包周囲に炎症が起き、一部のリンパ球が毛包の組織を壊そうとする自己免疫反応が起きておりその影響で毛が抜けてしまう病気です。

円形脱毛症の
段階別症状・特徴

円形脱毛症は、通常以下のような経過を辿って進行します。

初期症状

  • 円形または楕円形の急な脱毛があり、次第に周囲との境界が明瞭になる
  • 爪にデコボコができる
  • 脱毛部の毛穴が見えない

進行中症状

  • 脱毛の範囲が広くなる、数が増える
  • 脱毛部近くの毛を軽く引っ張ると抵抗なく抜ける、抜けた毛の毛根が痩せている

回復期症状

  • 脱毛部に、産毛が生えてくる
  • 脱毛部の毛穴が見えるようになる
  • 脱毛部近くの毛を引っ張っても簡単には抜けない、抜け毛の毛根が太くなった

5種類の円形脱毛症

円形脱毛症は、大きく以下の5つに分類されます。

単発型

円形脱毛症の典型例です。
円形または楕円形の脱毛が1か所、認められます。
単発型のうち、約8割が1年以内に自然に治ります。ただし、多発型などへ移行したり、脱毛部が広がったりするケースもあります。

多発型

円形または楕円形の脱毛が2か所以上、認められます。
複数の脱毛部が合体して広がるというケースも見られます(多発融合型)。

蛇行型

後頭部や側頭部の生え際の脱毛部がつながり、細長く広がったタイプです。

全頭型

頭の髪の毛がすべて抜け落ちるタイプです。
治療は長期にわたります。精神的な負担がある場合には、ウィッグを使用します。

全身型・汎発型

頭髪だけでなく、眉毛、まつ毛、その他の体毛がすべて抜け落ちるタイプです。
治療は長期にわたります。精神的な負担がある場合には、ウィッグを使用します。

治療

円形脱毛症の治療主に、以下のような治療を行います。

ステロイド局所注射

炎症、過剰な免疫を抑えるためにステロイドを脱毛部に注射します。
主に、単発型・多発型に対して行います。副作用として、注射した部位の陥没が起こることがあります。

局所免疫療法

薬剤を用いて意図的にかぶれを起こし、発毛を促します。

外用薬(塗り薬)

ステロイド、ミノキシジル、塩化カルプロニウムなどの外用薬を使用します。

冷却治療

液体窒素またはドライアイスを脱毛部に当てることで、免疫の働きの抑制を図り、発毛を目指すという治療です。
多少の痛みがありますが、それ以外の副作用はほとんどありません。

紫外線療法

全頭型、汎発型において、外用・内服・注射といった治療で十分な効果が得られない場合に検討する治療です。
脱毛部に紫外線を当てることで、免疫の抑制を図り、発毛を目指します。
PUVA治療法、エキシマライト光線療法などに分類されます。

スーパーライザー療法

皮膚の深部に特殊な赤外線を行き届かせることで、血流を改善し、発毛を促進する治療です。
主に、単発型、多発型に対して行います。

点滴

約3日という短期間で、ステロイドを大量に点滴投与する治療です。
早期かつ重症例の成人に対して行われる治療です。
入院が必要になるため、ご希望の場合には、提携する病院をご紹介します。

早く円形脱毛症を治すためにやってはいけないこと

円形脱毛症の疑いがある時や、診断された後、以下のようなことはお控えください。

「自然に治ることも
あるから」と放置する

初期であるほど、治療の期待値は高くなります。自然治癒することもありますが、そこに期待するのではなく、早期に皮膚科を受診し、適切な治療を受けましょう。

早く結果を出そうとする

円形脱毛症では、治療が長期に及ぶことが少なくありません。焦る気持ちは十分に理解いたしますが、結果が出ないことがストレスとなり、症状が悪化することがあります。当院が全力でサポートいたしますので、「いつかきっと良くなる」と信じつつ、一歩一歩、着実に進んでいきましょう。

生活習慣を乱す

生活習慣の乱れは、ヘアサイクルの乱れ、血流の低下などを招き、髪の毛の寿命を短くしてしまいます。また、ストレスの原因にもなります。
生活習慣を改善することで、髪の毛の生えやすい・抜けにくい環境を整えるようにしましょう。

正しいヘアケアを行う

低刺激のシャンプーを使う、髪の毛・頭皮を優しく洗う、汗をかいたまま放置しないといった一般的なことで構いません。発毛しやすい環境を整えることが、円形脱毛症の改善に役立ちます。
優しく行う頭皮マッサージ、入浴、適度な運動などで、血流を改善するという方法も有効です。

円形脱毛症が治る前兆は!?回復の兆候

円形脱毛症の回復期には、以下のような兆候が認められます。

脱毛部の毛穴が見えるようになる

円形脱毛症の脱毛部は、つるんとして毛穴が見えなくなっています。
もし一度消えた毛穴が肉眼で見えるようになったのであれば、間もなく発毛が始まることが期待できます。

脱毛部に産毛が生えてくる

円形脱毛症では、脱毛部に産毛も含め毛髪が一切なくなります。
産毛が生えてきた場合には、その毛が成長し、症状が改善することが期待できます。

脱毛部付近の毛を引っ張っても簡単には抜けない

円形脱毛症では、脱毛部のまわりの毛を引っ張ると、抵抗なく簡単に抜けてしまいます。
毛穴や産毛が認められたら、試しに付近の毛を軽く引っ張ってみましょう。簡単に抜けない場合には、症状が改善に向かう兆候と言えます。